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コラム

2026/06/19

神戸で母子分離不安へのカウンセリングをお探しの方へ

岡村 優希

執筆・監修者:

岡村優希(YUUKI OKAMURA)

朝の登園・登校場面で不安が強くなるお子さまへの関わり方

こんにちは。
認知行動療法カウンセリングセンター神戸三宮店です。

当センターでは、神戸三宮を拠点に、認知行動療法(CBT)を用いたカウンセリングを行っています。

神戸市内には、三宮・元町・灘・東灘・兵庫・長田・須磨・垂水・西区・北区など、さまざまな生活圏があります。
保育園・幼稚園・小学校への通園・通学の環境も、ご家庭によって大きく異なります。

たとえば、

・朝になると急に不安が強くなる
・玄関から出るまでに時間がかかる
・園や学校の門の前で泣いてしまう
・「お母さんと離れたくない」「行きたくない」と強く訴える
・保護者の方が離れようとするとパニックのようになる

といったことで悩まれるご家庭があります。

特に神戸では、坂道や電車・バスでの移動、きょうだいの送迎、保護者の出勤時間などが重なり、朝の時間帯が慌ただしくなりやすいご家庭も少なくありません。

母子分離不安は、「子どもが甘えているだけ」「親の関わり方が悪い」といった単純なものではありません。
お子さまにとっては、保護者と離れる場面そのものが強い不安のきっかけとなっている場合があります。

本記事では、神戸で母子分離不安へのカウンセリングをお考えの方に向けて、特に朝の登園・登校場面で起こりやすい不安と、その対応について解説します。


母子分離不安とは

母子分離不安とは、保護者など安心できる人と離れる場面で、強い不安や苦痛が生じる状態を指します。

小さなお子さまの場合、ある程度「離れたくない」という気持ちが出ること自体は自然なことです。
しかし、その不安が強く、登園・登校や日常生活に大きく影響している場合には、対応を整理していくことが大切です。

たとえば、

・園や学校に行く前だけ体調不良を訴える
・保護者が見えなくなることを強く怖がる
・「迎えに来てくれるか」を何度も確認する
・登園・登校できても、別れ際に毎回大きく崩れる
・休日や家では比較的落ち着いているが、朝だけ不安が強い

といった形で現れることがあります。

母子分離不安は、必ずしも一日中続くわけではありません。
朝の玄関、通学路、園や学校の門、教室前など、特定の場面で強く出ることもあります。

そのため、「どの場面で不安が強くなるのか」を丁寧に見ていくことが重要です。


神戸で起こりやすい朝の分離場面の難しさ

神戸市内では、地域によって通園・通学の形がさまざまです。

三宮・元町周辺のように人通りや交通量が多いエリアもあれば、灘区・東灘区のように坂道の移動が多い地域、北区・西区のように車やバスでの送迎が必要になる地域もあります。

そのため、朝の登園・登校場面では、

・電車やバスの時間に合わせる必要がある
・保護者の出勤時間と重なり、ゆっくり対応しにくい
・きょうだいの登校・送迎も重なる
・園や学校までの移動距離があり、途中で不安が強くなる
・門の前や教室の前で離れる場面が毎日繰り返される

といった難しさが生じやすくなります。

特に朝は、「これから離れる」ということがはっきり分かる時間帯です。
そのため、お子さまの中で不安が事前に高まりやすくなります。

また、保護者の方も出勤や家事の準備で余裕がなくなりやすく、つい、

「早くして」
「大丈夫だから行きなさい」
「泣かないで」

と声をかけたくなることがあります。

もちろん、保護者の方が悪いわけではありません。
朝の時間は現実的に余裕がなく、毎日続くことで保護者の方の負担も大きくなります。

だからこそ、感情論ではなく、具体的な対応の仕組みを作ることが大切です。


なぜ朝に不安が強くなるのか

母子分離不安が朝に強く出やすい背景には、いくつかの要因があります。

① 「離れる時間」が近づいているから

朝は、保護者と離れることが目前に迫っている時間です。
そのため、登園・登校の準備を始めた段階から、不安が高まりやすくなります。

服を着替える、カバンを持つ、玄関に向かう、園や学校の門が見える。
こうした一つひとつの出来事が、「もうすぐ離れる」というサインになっていることがあります。

② 不安が毎日同じ場面で繰り返されるから

毎朝、同じ場所で泣く、同じタイミングで止まる、同じやり取りが起こる。
この繰り返しによって、お子さまの中で、

「朝=不安になる時間」
「玄関=つらい場所」
「門の前=離れなければならない場所」

という結びつきが強くなることがあります。

③ 保護者も焦りやすい時間だから

朝は、保護者の方にとっても余裕を持ちにくい時間帯です。

仕事の開始時間、電車やバスの時間、きょうだいの予定などがあり、ゆっくり話を聞くことが難しい場合もあります。

その結果、保護者の焦りがお子さまに伝わり、不安がさらに強くなることがあります。


朝の対応で大切な考え方

母子分離不安への対応では、「不安をゼロにすること」を目標にしすぎないことが大切です。

もちろん、お子さまが泣かずに登園・登校できれば、保護者の方も安心されると思います。
しかし、最初から「泣かないこと」を目標にすると、うまくいかなかった日が失敗のように感じられてしまいます。

大切なのは、

「不安があっても、少しずつ離れる経験を積むこと」
「昨日より少し進めた部分を見つけること」
「保護者の関わり方を一貫させること」

です。

たとえば、泣いていても玄関までは行けた。
門の前までは歩けた。
昨日より短い時間で離れられた。

こうした小さな変化を積み重ねていくことが、母子分離不安への支援では重要になります。


朝の分離場面でできる具体的な工夫

① 別れる場所を決めておく

毎日、別れる場所が変わると、お子さまにとって見通しが立ちにくくなります。

たとえば、

・玄関でバイバイする
・園の門の前でバイバイする
・教室の入口までは一緒に行く
・先生に引き継いだら離れる

など、どこで離れるのかをあらかじめ決めておくことが役立つ場合があります。

「今日はどこまで一緒にいてくれるのかな」と毎朝交渉になると、不安が長引きやすくなります。
別れる場所を固定することで、お子さまも保護者の方も対応しやすくなります。

② 声かけを短く、毎日同じにする

不安が強いとき、保護者の方はつい長く説明したくなることがあります。

「大丈夫だよ」
「すぐ迎えに行くよ」
「先生もいるよ」
「お友だちも待っているよ」

こうした声かけ自体が悪いわけではありません。
ただし、説明が長くなるほど、お子さまが不安に注目し続けてしまうことがあります。

そのため、別れ際の声かけは、短く、毎日同じにすることがポイントです。

たとえば、

「行ってくるね。終わったら迎えに来るよ」
「ここでバイバイだよ。またあとでね」
「先生にお願いするね。いってらっしゃい」

といった形です。

声かけをシンプルにすることで、別れの流れを分かりやすくできます。

③ 離れるまでの時間を長引かせない

泣いているお子さまを前にすると、保護者の方が離れることに迷うのは自然なことです。
しかし、別れ際が長引くほど、お子さまの不安も長引いてしまう場合があります。

「もう少しだけ」
「あと1分だけ」
「落ち着いたら離れよう」

という対応が続くと、お子さまの中で「泣いていれば離れる時間を延ばせる」という経験になってしまうことがあります。

そのため、あらかじめ決めた流れに沿って、短く、はっきり離れることが大切です。

④ 泣いたことではなく、できた行動に注目する

母子分離不安の対応では、「泣いたかどうか」だけを基準にしないことが大切です。

泣いていても、できていることはあります。

・朝起きられた
・制服や服に着替えられた
・カバンを持てた
・玄関まで行けた
・車や電車に乗れた
・門の前まで行けた
・先生の近くまで行けた

こうした行動に注目し、

「今日は玄関まで行けたね」
「泣いたけど、門までは歩けたね」
「昨日より早く準備できたね」

と伝えることが大切です。

完全にできたかどうかではなく、前に進んだ部分を見つけていきます。


やってしまいがちな対応

母子分離不安の場面では、保護者の方も必死です。
そのため、次のような対応をしてしまうことがあります。

・不安をなくそうとして説得し続ける
・泣かないように登園・登校を避ける
・その日の様子によって別れ方を大きく変える
・「今日だけ」と言って戻ることが続く
・できなかった部分ばかりに注目する

これらの対応は、短期的にはお子さまが落ち着くように見えることがあります。
しかし、長い目で見ると、「離れる場面は避けた方がいい」「泣くと戻ってきてもらえる」という学習につながる場合があります。

もちろん、体調不良や強いストレスがある場合など、無理をしない判断が必要なこともあります。
そのため、実際にはお子さまの状態や家庭の状況に合わせて考える必要があります。


認知行動療法での母子分離不安への支援

認知行動療法では、不安を「気持ち」だけで見るのではなく、場面・考え・身体反応・行動のつながりとして整理していきます。

母子分離不安の場合、たとえば以下のように見ていきます。

① 不安が強くなる場面を整理する

まずは、どの場面で不安が強くなるのかを確認します。

・家を出る前
・玄関
・通園・通学路
・車や電車の中
・園や学校の門
・教室の入口
・保護者が離れる瞬間

このように、具体的な場面に分けることで、対応すべきポイントが見えやすくなります。

② できている行動を確認する

次に、「できていないこと」だけでなく、「すでにできていること」を確認します。

たとえば、

・朝起きることはできている
・準備まではできている
・門の近くまでは行けている
・先生に会うと少し落ち着く
・保護者が離れた後は遊べることがある

などです。

できている行動を見つけることで、次の練習の段階を決めやすくなります。

③ 段階的に練習する

いきなり「泣かずに登校する」を目標にするのではなく、少しずつ段階を作ります。

たとえば、

玄関まで行く

家の外まで出る

園や学校の近くまで行く

門の前まで行く

先生に引き継ぐ

保護者が短い声かけで離れる

というように、段階的に進めていきます。

お子さまの状態に合わせて、無理のない範囲で練習を積み重ねることが大切です。

④ 保護者の関わり方を整える

母子分離不安への支援では、お子さま本人への関わりだけでなく、保護者の方の対応を整えることも重要です。

・どこまで付き添うか
・どのタイミングで離れるか
・どのような声かけをするか
・泣いたときにどう対応するか
・できたことをどう伝えるか

これらを整理することで、毎朝の対応が少しシンプルになります。

保護者の方が毎日迷いながら対応していると、負担も大きくなります。
カウンセリングでは、保護者の方が一人で抱え込まなくて済むよう、現実的な対応を一緒に考えていきます。


神戸で母子分離不安に悩むご家庭へ

神戸市内で生活していると、朝の移動や送迎の負担はご家庭によってさまざまです。

三宮周辺のように人通りが多い場所では、泣いているお子さまを連れて歩くこと自体が負担になることもあります。
灘区・東灘区のように坂道が多い地域では、登園・登校の移動だけでも大変な場合があります。
北区・西区・垂水区・須磨区などでは、バスや車での送迎が必要になり、朝の時間の制約が強くなることもあります。

こうした地域や生活環境の違いも、母子分離不安への対応に影響します。

「毎朝、親子で疲れ切ってしまう」
「園や学校に行かせるべきか迷う」
「泣いている子どもを置いていくことに罪悪感がある」
「どこまで寄り添い、どこから離れた方がいいのか分からない」

このような場合、まずは状況を整理することから始めてもよいかもしれません。

母子分離不安への対応は、気合いや根性で乗り越えるものではありません。
お子さまの不安の出方、保護者の負担、園や学校との連携、朝の生活リズムなどを見ながら、現実的に続けられる方法を考えていくことが大切です。


よくあるご質問

Q1. 朝だけ不安が強い場合でも相談できますか?

はい、相談いただけます。
母子分離不安は、一日中続くとは限りません。朝の登園・登校場面だけ強く出る場合もあります。
むしろ、場面がはっきりしていることで、対応を整理しやすいこともあります。

Q2. 泣いているのに離れてもよいのでしょうか?

状況によりますが、「泣かないこと」だけを目標にするのではなく、「不安があっても少しずつ離れる経験を積むこと」が大切になる場合があります。
ただし、お子さまの状態や園・学校の受け入れ体制によって対応は変わるため、個別に整理していくことが大切です。

Q3. 保護者だけで相談することはできますか?

可能です。
母子分離不安では、保護者の方の関わり方を整理することが重要になる場合があります。
お子さま本人が来室する前に、まず保護者の方から状況をお聞きする形でもご相談いただけます。

Q4. 園や学校との連携についても相談できますか?

はい。
園や学校にどのように伝えるか、どこまで協力をお願いするかなどについても、状況に応じて一緒に整理していきます。

Q5. すぐに登園・登校できるようになりますか?

変化のスピードには個人差があります。
カウンセリングでは、無理に急がせるのではなく、現在できていることを確認しながら、少しずつ取り組みやすい段階を作っていきます。


認知行動療法カウンセリングセンター神戸三宮店のご案内

認知行動療法カウンセリングセンター神戸三宮店では、神戸市内および近隣地域にお住まいの方に向けて、認知行動療法に基づくカウンセリングを行っています。

母子分離不安、不登校、登園しぶり、登校しぶり、親子関係、子育てに関する不安などについてもご相談いただけます。

「朝の対応が毎日つらい」
「このまま様子を見ていてよいのか分からない」
「子どもへの声かけや関わり方を整理したい」

そのような場合は、一度ご相談ください。


店舗情報

認知行動療法カウンセリングセンター神戸三宮店
〒651-0085
兵庫県神戸市中央区八幡通4丁目2-12
カサベラFRⅡビル 10階

アクセス:三宮駅周辺から徒歩圏内
営業時間:10:00〜20:00(完全予約制)

Webサイト:https://cbt-counseling.jp/office/kobesannomiya/


予約フォーム:https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelm3nMBwOyvwnkhrkihe-APBzNTll2NL4fsPB6b6hHMzC8GA/viewform

この記事の執筆者・監修者

岡村 優希

代表

岡村優希YUUKI OKAMURA
資格
公認心理師、臨床心理士、認定行動療法士
学会
日本認知療法・認知行動療法学会一般社団法人、日本認知・行動療法学会
広島県出身。 広島の私設相談室や医療機関で、うつ症状・不安症・強迫症などに苦しむ方々に認知行動療法を提供してきました。 その後、滋賀県の認知行動療法専門機関や医療機関で、さまざまな困りごとを抱える方々に対して認知行動療法の支援を行い、長浜市ひきこもり支援員としてひきこもり相談や滋賀県スクールカウンセラーとして児童思春期臨床にも携わりました。そして、2022年より株式会社CBTメンタルサポートの代表取締役として、認知行動療法の専門家養成やカウンセリングルームの運営を行っております。
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