認知行動療法カウンセリングセンターとは何なのか―相談者とカウンセラーをつなぎ、支える場所として
認知行動療法カウンセリングセンターを運営する中で、最近改めて考えていることがあります。
それは、
「認知行動療法カウンセリングセンターとは、そもそも何をする場所なのか」
ということです。
もちろん、一番分かりやすい答えは「認知行動療法(CBT)を中心としたカウンセリングを提供する場所」です。
しかし、全国でさまざまな相談をお受けし、多くのカウンセラーと一緒に活動するようになるにつれて、それだけではセンターの役割を十分に表現できないのではないかと思うようになりました。
私たちが目指しているのは、単にカウンセリングを提供することではありません。
相談者とカウンセラーをつなぎ、双方が安心してカウンセリングに取り組める環境そのものをつくること。
それもまた、「センター」としての大切な役割だと考えています。
カウンセラーの「勤務先」とは少し違う
認知行動療法カウンセリングセンターで活動するカウンセラーは、公認心理師・臨床心理士などの専門家であり、それぞれが専門職としてセンターと業務委託契約を結んで活動しています。
つまり、一般的な企業のように、
「会社が従業員を雇用し、従業員がお客様にサービスを提供する」
という形とは少し異なります。
では、その中でセンターは何をするのでしょうか。
最近、私自身は一つの例えとして、不動産における管理会社や仲介会社に近い部分があるのではないかと考えています。
もちろん、心理支援と不動産ではサービスの性質も責任もまったく異なりますので、あくまで仕組みを考えるうえでの例えです。
不動産では、「部屋を探している人」と「部屋を提供する人」の間に会社が存在します。
希望する条件を確認したり、双方をつないだり、契約を支えたり、利用中に何か問題が起これば必要に応じて間に入ったりします。
カウンセリングセンターにも、それに似た「つなぐ」「支える」「調整する」という役割があるのではないかと思っています。
カウンセラーを探すこと自体が、意外と難しい
カウンセリングを受けたいと思ったとき、多くの方が最初にぶつかるのが、
「結局、誰に相談すればいいのだろう?」
という問題です。
ホームページには多くのカウンセラーが掲載されています。
それぞれのプロフィールには、資格、経歴、得意とする相談内容などが書かれています。
しかし、心理支援の専門家ではない方が、それらの情報だけを見て「自分にはこの人が適している」と判断することは簡単ではありません。
たとえば、
「強迫症について相談したい」
「仕事のストレスについて相談したい」
「子どものことで困っている」
「性加害行為を繰り返さないための相談をしたい」
「夫婦関係について認知行動療法の考え方から整理したい」
など、相談内容はさまざまです。
さらに、
「できれば対面がいい」
「仕事があるので夜しか受けられない」
「男性・女性どちらのカウンセラーが話しやすい」
「オンラインでも専門的な支援を受けたい」
といった希望もあります。
こうした条件をすべて相談者自身で整理し、数多くのカウンセラーの中から適切な人を探すのは、なかなか大変なことです。
だからこそ、カウンセラーを探すところからセンターが一緒に考える。
そこにも私たちの役割があります。
公式LINE「コンシェルジュ窓口」を始めた理由
こうした考え方から、現在、認知行動療法カウンセリングセンターでは公式LINEに「コンシェルジュ窓口」を設けています。
コンシェルジュ窓口では、ご予約前のご質問だけでなく、
「どのカウンセラーに相談すればよいか分からない」
「このような相談にも対応しているのか」
「オンラインと対面のどちらがよいか迷っている」
といったご相談についても、可能な範囲でご案内しています。
私たちは、相談者の方にカウンセラー一覧を提示して、
「この中から自分で選んでください」
だけで終わらせたくありません。
困っていることや希望を伺いながら、利用できる選択肢を一緒に整理する。
そして、実際のカウンセリングにつないでいく。
カウンセリングを受ける前の段階からサポートすることも、センターとして提供できるサービスの一つだと考えています。
「担当カウンセラーと合わなかったら終わり」にしない
そして、センターが存在する意味は、カウンセリングが始まった後にもあります。
人と人との関係ですから、すべてが必ずうまくいくとは限りません。
「担当カウンセラーとうまくコミュニケーションが取れない」
「思っていたカウンセリングと違った」
「予約や連絡について困っている」
「別のカウンセラーにも相談してみたい」
こうしたことが起こる可能性もあります。
個人で活動しているカウンセラーの場合、基本的には「相談者―カウンセラー」という二者の関係になります。
一方、センターでは、
相談者―センター―カウンセラー
という三者の関係をつくることができます。
何か困ったことがあればセンターへ相談する。
センターが状況を確認する。
必要であればカウンセラーとも話し合う。
そして状況によっては、担当カウンセラーを変更するという選択肢も考える。
私たちは、
「一人のカウンセラーとうまくいかなかったら、そこでカウンセリングそのものが終わってしまう」
という状態を、できる限り減らしたいと考えています。
カウンセラー個人だけではなく、その周囲に「センター」という仕組みが存在すること。
そこには大きな意味があると思っています。
相談者だけでも、カウンセラーだけでもない
一方で、センターは相談者だけの味方であればよいとも考えていません。
もちろん、相談者の安心や安全、利益を大切にすることは大前提です。
しかし、相談者から何かご意見をいただいたときに、その内容だけをもとにカウンセラーを一方的に責めることが適切だとも思いません。
反対に、
「担当カウンセラーは業務委託なので、センターは関係ありません」
と突き放すことも、私たちが考えるセンターのあり方とは異なります。
相談者が何に困っているのか。
カウンセラーはその状況をどのように認識しているのか。
何が起きていたのか。
今後、より良い形にするために何ができるのか。
双方の話を確認しながら、必要な調整を行う。
どちらか一方に肩入れするのではなく、カウンセリングがより良い形で行われるための調整役になる。
それもセンターの重要な仕事だと考えています。
カウンセラーが専門家として仕事をするための環境をつくる
そして、センターという仕組みは相談者のためだけにあるわけではありません。
カウンセラーにとっても意味があります。
カウンセラーが個人ですべての業務を行おうとすると、カウンセリング以外にも、
予約管理、問い合わせ対応、広報、料金に関する対応、利用者との連絡、トラブルへの対応など、さまざまな仕事が発生します。
しかし、カウンセラーの専門性が最も発揮されるのは、当然ながら心理支援そのものです。
だからこそセンターが周辺の仕組みを整え、必要な場面では相談者との間に入り、カウンセラーが専門的な仕事に集中しやすい環境をつくる。
そう考えると、認知行動療法カウンセリングセンターは、相談者にとっての窓口であると同時に、カウンセラーが専門性を発揮するための基盤でもあります。
「カウンセリングを提供する場所」から、その仕組みを支える場所へ
認知行動療法カウンセリングセンターは、認知行動療法を専門とするカウンセリングルームです。
これはこれからも変わりません。
ただ、私たちが目指しているものは、少しずつその先へ広がっています。
相談者とカウンセラーをつなぐ。
相談する前の不安や迷いを整理する。
カウンセリングが始まった後も、困ったことがあれば相談できる場所をつくる。
必要であれば双方の間に入り、調整する。
そして、カウンセラーが専門家として心理支援に集中できる環境をつくる。
つまり私たちは、
「カウンセリングを提供する場所」であると同時に、「カウンセリングを安心して利用できる仕組みをつくる場所」でありたい。
そう考えています。
カウンセリングを受けるということは、ときに勇気のいることです。
だからこそ、「誰に相談するか」を一人ですべて決めなくてもいい。
そして、一度選んだカウンセラーとうまくいかなかったからといって、そこで心理支援そのものを諦めなくてもいい。
困ったときにはセンターに相談できる。
必要なら一緒に次の方法を考える。
そのような仕組みまで含めて、私たちは「認知行動療法カウンセリングセンター」をつくっていきたいと思っています。
カウンセリングをご検討の方へ
認知行動療法カウンセリングセンターでは、対面・オンラインで認知行動療法を中心としたカウンセリングを行っています。
「自分の悩みは相談できるのだろうか」
「どのカウンセラーを選べばよいか分からない」
「対面とオンラインのどちらがよいか迷っている」
といった段階でも構いません。
カウンセラーを自分一人で決めることが難しい場合には、公式LINEのコンシェルジュ窓口などもご活用いただけます。
私たちは、カウンセラーを紹介して終わるのではなく、相談者とカウンセラーをつなぎ、安心してカウンセリングを利用していただける環境づくりをこれからも進めてまいります。
認知行動療法カウンセリングセンター
公式サイト
https://cbt-counseling.jp/
お申込み・無料相談
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelm3nMBwOyvwnkhrkihe-APBzNTll2NL4fsPB6b6hHMzC8GA/viewform
全国オンライン対応のほか、各地域で対面カウンセリングも行っています。


