認知行動療法カウンセリングセンター
お問い合わせ
お問い合わせ

Column

コラム

2026/10/15

アンガーマネジメントとは?怒りへの対処法をカウンセリングの視点から解説

岡村 優希

執筆・監修者:

岡村優希(YUUKI OKAMURA)

こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンターです。

怒りを感じたとき、「その場でどう落ち着けばよいのか」「怒りの6秒ルールは本当に役立つのか」と考えたことはありませんか。

今回の対談では、認知行動療法カウンセリングセンター代表の岡村優希と、臨床心理士・公認心理師の喜田智也が、アンガーマネジメントについて話しました。

怒りが湧いた直後の対処法から、怒りの背景を理解することの大切さまで、カウンセリングの視点から考えます。

対談動画はこちら

岡村優希と喜田智也が、怒りへの対処法やアンガーマネジメントについて話しています。

アンガーマネジメントとは

アンガーマネジメントは、怒りを感じないようにすることではありません。怒りが湧いたときに、自分の反応に気づき、その後の行動を選びやすくするための考え方や工夫です。

怒りは、何かを大切に思っているときや、自分の期待と現実にずれがあるときにも生じます。怒りを無理になくそうとするのではなく、どんな場面で、何を感じ、どのように反応しているのかを知ることが、対処を考える手がかりになります。

怒りが湧いたときは、すぐに反応しない工夫を

対談では、よく知られている「怒りの6秒ルール」についても話題になりました。喜田は、6秒数えれば必ず怒りが収まるというものではないため、特定の秒数にこだわるよりも、怒りに任せてすぐ反応しないための方法を、自分なりに用意しておくことが大切だと話します。

たとえば、次のような方法があります。

怒りが強い最中に、気持ちを分析したり点数をつけたりするのは難しいことがあります。まずは「すぐに言い返さない」「その場で結論を出さない」ための行動を、一つ決めておくと実践しやすくなります。

怒りを吐き出すことと、怒りの原因を理解すること

対談では、新聞紙を破る、大声を出すといった怒りの発散方法についても話しました。喜田は、そうした方法が、怒りを誰かにぶつけてしまうのを避けるための一時的な対処になる場合はあるとしつつ、それだけでは根本的な解決にはつながりにくいと述べています。

怒りを感じたときに、まず安全にその場を乗り切ることは大切です。そのうえで、落ち着いたあとに「なぜ怒りを感じたのか」「何が自分にとって大切だったのか」「どんな考えや状況が関係していたのか」を振り返ってみると、次の対処を考えやすくなります。

怒りの背景を理解することは、自分の怒りの「取扱説明書」を作っていくことにも似ています。どんな場面で怒りやすいのか、怒りが強まるとどんな行動を取りやすいのかが分かると、早い段階で対処を選べるようになることがあります。

カウンセリングでは、怒りのパターンを一緒に整理する

カウンセリングでは、怒りを単に「抑えるべきもの」として扱うのではなく、怒りが生じる場面や、そのときの考え、身体の反応、行動などを丁寧に整理していきます。

たとえば、次のような点を振り返ることがあります。

こうした振り返りを通じて、自分に合った対処方法や、怒りが強まる前にできる工夫を考えていきます。

喜田は、怒りが湧いた直後の対応だけでなく、マインドフルネスやリラクセーションを通じて、自分の思考や感情に気づくことも勧めています。自分の反応に気づきやすくなることで、怒りに任せた行動を避け、別の対応を選ぶ余地が生まれることがあります。

対談者

アンガーマネジメントに関するQ&A

Q. 怒りの6秒ルールを使えば、怒りは収まりますか?

6秒数えれば必ず怒りが収まる、というものではありません。大切なのは、怒りに任せてすぐに言い返したり行動したりしないための、自分に合った方法を持っておくことです。

Q. 怒りを感じたとき、点数をつけたり気持ちを分析したりした方がよいですか?

怒りが強い最中に、点数をつけたり分析したりするのは難しい場合があります。まずはその場を離れる、返事を保留するなど、反射的な行動を避ける工夫を試してみましょう。振り返りは、少し落ち着いてから行う方法もあります。

Q. 大声を出したり、何かを破ったりして怒りを発散するのはよくないですか?

対談では、そうした方法が誰かに怒りをぶつけるのを避けるための一時的な対処になる場合もあると話しました。ただし、発散だけで怒りの原因が解決するとは限りません。安全に配慮しながらその場を乗り切り、落ち着いてから怒りの背景を振り返ることが大切です。

Q. 怒りの原因を理解するには、何を振り返ればよいですか?

怒りを感じた場面について、「何が起きたか」「そのとき何を考えたか」「どのような気持ちや反応があったか」を、落ち着いてから振り返ってみましょう。繰り返し起こるパターンが見えてくると、自分に合った対処を考えやすくなります。

Q. 怒りについてカウンセリングで相談できますか?

怒りが強くなりやすい場面や、怒りによって人間関係や日常生活に困りごとが生じている場合は、カウンセリングで状況を整理する方法があります。怒りを感じる背景や反応のパターンを振り返りながら、今後の対処を一緒に考えていきます。

認知行動療法カウンセリングセンターの店舗案内

認知行動療法カウンセリングセンターでは、全国の店舗およびオンラインでカウンセリングを行っています。所在地や予約方法などの詳細は、各店舗のページをご確認ください。

対面カウンセリング

オンラインカウンセリング

全国からご利用いただけるオンラインカウンセリングも行っています。ご相談方法や予約については、カウンセリングのご利用案内をご覧ください。

各店舗の一覧は店舗一覧ページからご確認いただけます。

この記事の執筆者・監修者

岡村 優希

代表

岡村優希YUUKI OKAMURA
資格
公認心理師、臨床心理士、認定行動療法士
学会
日本認知療法・認知行動療法学会一般社団法人、日本認知・行動療法学会
広島県出身。 広島の私設相談室や医療機関で、うつ症状・不安症・強迫症などに苦しむ方々に認知行動療法を提供してきました。 その後、滋賀県の認知行動療法専門機関や医療機関で、さまざまな困りごとを抱える方々に対して認知行動療法の支援を行い、長浜市ひきこもり支援員としてひきこもり相談や滋賀県スクールカウンセラーとして児童思春期臨床にも携わりました。そして、2022年より株式会社CBTメンタルサポートの代表取締役として、認知行動療法の専門家養成やカウンセリングルームの運営を行っております。
記事一覧