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コラム

2026/10/15

ストーカー行為を繰り返さないために|再発防止カウンセリングで考えること

岡村 優希

執筆・監修者:

岡村優希(YUUKI OKAMURA)

こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンターです。

「連絡をやめようと思っているのに、相手の様子を確かめたくなる」「拒絶されたと感じると、気持ちが大きく揺れてしまう」「もう相手に近づかないと決めたのに、行動に移してしまう」——。

ストーカー行為を繰り返さないためには、ただ「もうしない」と決意するだけでなく、どのような状況や気持ちが行動につながっているのかを具体的に把握し、再発を防ぐ方法を考えることが重要です。

この記事では、ストーカー行為の再発防止に向けたカウンセリングで大切にしている視点と、支援の中で取り組む内容を紹介します。

行為を止めるために、まず行動の流れを整理する

ストーカー行為には、つきまとい、待ち伏せ、繰り返しの連絡、SNSで相手の情報を確認することなど、さまざまな形があります。行為の内容が異なれば、背景にある事情や再発につながるきっかけも一人ひとり異なります。

そのため、カウンセリングでは「何をしたか」だけでなく、行為に至るまでの一連の流れを振り返ります。

こうした点を整理すると、本人が気づいていなかった行動のパターンが見えてくることがあります。たとえば、相手からの拒絶を受け入れられず、相手の気持ちや状況を確かめようとする行動が続いていた、という場合です。

ただし、これはすべてのケースに当てはまる説明ではありません。本人が相手との関係をどのように認識しているかも含め、個別の状況を確認しながら理解していく必要があります。

「確認したい」という気持ちと、相手への行動を切り分ける

不安や落ち込み、怒りなどの気持ちが強くなったとき、相手に連絡する、SNSを確認する、居場所を調べるといった行動を取りたくなることがあります。確認をすると、一時的に不安がやわらぐように感じることもあるかもしれません。

しかし、その行動が相手への接触や追跡につながるなら、相手にとっての安全や安心を損なう可能性があります。自分の気持ちを落ち着かせるためであっても、相手の意思に反する接触をしてよい理由にはなりません。

カウンセリングでは、気持ちが生じることと、その気持ちに従って行動することを分けて考えます。気持ちや行動の背景を理解することは、行為を認めたり正当化したりすることではありません。再発につながる流れを把握し、相手に接触しないための具体的な方法を考えるために行います。

再発防止のために、具体的な対処を考える

行為に至りやすい状況が分かってきたら、その場面でどのように行動するかを具体的に検討します。

たとえば、相手のSNSを繰り返し確認している場合には、相手のアカウントや関連情報を見ないための環境を整えることが考えられます。衝動が強くなる時間帯や状況が分かっている場合には、その時間に一人で過ごさない工夫や、別の行動に移る手順を事前に決めることもあります。

「スマートフォンを使わない」といった一つの制限だけで解決するとは限りません。刺激との距離を取る工夫に加えて、不安や怒りが高まったときに立ち止まること、行動する前に自分の状態を確認すること、相手に連絡しない選択を続けることなど、複数の対処を組み合わせて考えます。

再発防止の取り組みは、本人の状況や行為の内容に応じて調整されます。決めた対処が実際に役立ったかを振り返り、必要に応じて方法を見直していくことも大切です。

支援者が担う役割

本人の気持ちや行動の背景を丁寧に聞くことは、支援関係を築くうえで大切です。一方で、相手への接触や追跡などの行為を認めない姿勢を明確に保つことも欠かせません。

「気持ちは理解するが、行動は容認しない」という線引きを一貫して伝えながら、本人が再発防止に向けた課題に取り組めるよう支援します。本人を孤立させずに話を聴くことと、行為の責任や相手への影響を曖昧にしないことの両方が求められます。

ストーカー加害の再発防止カウンセリングに関するQ&A

Q1. カウンセリングでは、どのようなことを話しますか?

行為に至った状況や、そのときの考え、気持ち、行動などを整理します。本人の受け止め方を確認しながら、再発につながるきっかけやパターンを把握していきます。

Q2. 本人の気持ちを理解することは、行為を認めることですか?

気持ちを理解することと、行為を認めることは別です。背景を理解するのは、再発を防ぐために何が必要かを検討するためです。相手への接触や追跡を容認することではありません。

Q3. 「もうしない」と決めれば、再発を防げますか?

決意は大切ですが、それだけでは行動を止めることが難しい場合もあります。どのような状況で衝動が強くなるのかを確認し、その場面で取る行動をあらかじめ具体的に決めておくことが役立ちます。

Q4. 相手のSNSを見ないようにする必要がありますか?

相手のSNSを見ることが接触や追跡につながっている場合は、見ないための工夫を検討します。具体的な方法は状況によって異なりますが、再発につながりやすい刺激を減らすことは、対処の一つです。

Q5. カウンセリングを受ければ、必ず行為をやめられますか?

カウンセリングによる変化には個人差があり、結果を保証することはできません。本人の状況や再発につながる要因を確認しながら、取り組む内容を検討します。

Q6. 家族や周囲の人から相談できますか?

ご本人が相談に来ることが難しい場合も、ご家族や周囲の方からお問い合わせいただけます。相談方法や支援の進め方は、個別の状況を確認してご案内します。

ストーカー行為の再発防止について相談を検討されている方へ

ストーカー行為の再発を防ぐためには、行為に至るまでの流れを把握し、相手に接触しないための具体的な環境や行動を整えることが必要です。カウンセリングでは、本人の状況に応じて、再発につながるパターンや感情への対処方法を一緒に検討します。

認知行動療法カウンセリングセンターでは、再発防止に関する心理支援を行っています。ご本人、ご家族、関係機関の方からのご相談については、各店舗の案内をご確認ください。

※カウンセリングは、法的な手続きや警察・関係機関による対応に代わるものではありません。相手の安全を守るために必要な対応や、裁判所・警察などからの指示がある場合は、それらを優先してください。

認知行動療法カウンセリングセンター 店舗情報

店舗の所在地やご予約方法は、各店舗の公式ページをご確認ください。

広島店

〒730-0853
広島県広島市中区堺町2丁目4-16 堺町Yビル402号室
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山口県山口市今井町4-10 山根ビル201号室
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この記事の執筆者・監修者

岡村 優希

代表

岡村優希YUUKI OKAMURA
資格
公認心理師、臨床心理士、認定行動療法士
学会
日本認知療法・認知行動療法学会一般社団法人、日本認知・行動療法学会
広島県出身。 広島の私設相談室や医療機関で、うつ症状・不安症・強迫症などに苦しむ方々に認知行動療法を提供してきました。 その後、滋賀県の認知行動療法専門機関や医療機関で、さまざまな困りごとを抱える方々に対して認知行動療法の支援を行い、長浜市ひきこもり支援員としてひきこもり相談や滋賀県スクールカウンセラーとして児童思春期臨床にも携わりました。そして、2022年より株式会社CBTメンタルサポートの代表取締役として、認知行動療法の専門家養成やカウンセリングルームの運営を行っております。
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