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コラム

2026/07/28

【神戸三宮で子どものうつへのカウンセリング】気づきたいサインと認知行動療法による支援

岡村 優希

執筆・監修者:

岡村優希(YUUKI OKAMURA)

こんにちは。
認知行動療法カウンセリングセンター神戸三宮店です。

「最近、子どもの元気がなくなった気がする」
「学校や友達のことを話さなくなった」
「朝になると頭痛や腹痛を訴え、学校へ行けない」
「病院で検査を受けても、身体的な異常はないと言われた」

このようなお子さまの変化に、不安を感じている保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

子どものうつ状態は、大人と同じような「落ち込み」として現れるとは限りません。イライラや怒りっぽさ、身体の不調、登校しづらくなるといった形で表れることもあり、周囲の大人が気づきにくい場合があります。

神戸市内や三宮周辺でも、学校生活、友人関係、進学、家庭環境など、子どもを取り巻くストレスはさまざまです。

この記事では、子どものうつ状態でみられやすいサイン、認知行動療法(CBT)によるカウンセリングの内容、保護者の方ができる関わり方についてご紹介します。

1.子どものうつでみられやすいサイン

子どものうつ状態では、気分の落ち込みだけでなく、生活や行動、身体の状態にも変化が現れることがあります。

日常生活や行動の変化

例えば、次のような変化がみられることがあります。

・これまで楽しんでいた遊びや活動をしなくなった
・友達と遊ぶことが減った
・学校や友達について話さなくなった
・表情が乏しくなり、口数が少なくなった
・身支度や勉強に取りかかれなくなった
・遅刻や欠席が増えた
・成績が急に下がった
・自分の部屋にこもる時間が増えた

一つひとつの変化だけで、うつ状態と判断できるわけではありません。

しかし、以前とは明らかに様子が違う状態が続いている場合には、子どもが何らかの負担を抱えている可能性があります。

気分や感情の変化

子どもの場合、つらさが必ずしも「悲しい」「落ち込んでいる」という言葉で表現されるとは限りません。

・イライラすることが増えた
・怒りっぽくなった
・急に泣き出すことがある
・「どうせ自分なんて」と話す
・失敗を必要以上に気にする
・以前よりも自信をなくしている
・何をしても楽しくなさそうにしている

特に思春期では、落ち込みよりも反抗的な態度や怒りとして、しんどさが表面化することがあります。

「反抗期だから」「性格の問題だろう」と決めつけず、変化が続いている期間や生活への影響を確認することが大切です。

身体の不調として現れることもあります

子どもは、自分の気持ちやストレスをうまく言葉にできないことがあります。

そのため、心理的な負担が次のような身体症状として現れることもあります。

・頭痛
・腹痛
・吐き気
・だるさ
・食欲の低下や過食
・寝つけない
・夜中に何度も目が覚める
・朝起きられない
・寝過ぎてしまう

特に、学校へ行く前や特定の曜日になると身体症状が強くなる場合には、学校生活や人間関係などのストレスが関係している可能性もあります。

まずは身体的な病気がないか医療機関で確認することが重要ですが、検査で異常がみつからない場合には、心理的な背景について整理することも一つの選択肢です。

2.子どものうつを「甘え」や「やる気」の問題にしない

子どもが学校へ行けなくなったり、これまでできていたことができなくなったりすると、周囲はつい、

「もう少し頑張ってみたら?」
「みんなも大変なんだから」
「いつまでも休んでいてはいけない」
「ゲームはできるのに、どうして学校には行けないの?」

と声をかけたくなることがあります。

しかし、うつ状態では、単に本人のやる気がなくなっているわけではありません。

気持ちが落ち込むことで活動量が減り、活動しないことで達成感や楽しさを感じる機会が減り、さらに気分が落ち込むという悪循環が起こることがあります。

本人も「本当は学校へ行きたい」「以前のように生活したい」と思っている一方で、思うように身体や気持ちが動かず、苦しんでいることがあります。

叱ったり急がせたりする前に、まずは子どもの中で何が起きているのかを整理することが大切です。

3.子どものうつに対する認知行動療法(CBT)とは

認知行動療法(CBT)は、困りごとが続いている状況について、考え方、感情、身体反応、行動のつながりを整理し、改善につながる対応方法を一緒に検討する心理療法です。

子どものうつ状態では、例えば次のような悪循環が生じていることがあります。

「学校で失敗した」
  ↓
「自分は何をしてもうまくできない」と考える
  ↓
不安や落ち込みが強くなる
  ↓
学校や友達を避ける
  ↓
成功体験や楽しい経験が減る
  ↓
さらに自信をなくす

認知行動療法では、このような悪循環を子どもと一緒に整理し、変えやすいところから少しずつ取り組んでいきます。

無理に前向きに考えさせたり、つらい状況に急に立ち向かわせたりするものではありません。

お子さまの年齢、発達段階、現在の状態に合わせて、無理のない方法を検討します。

4.子どもの認知行動療法で行うこと

考え方・気持ち・行動のつながりを知る

まずは、どのような場面でつらくなりやすいのかを整理します。

例えば、

「友達に挨拶をしたけれど返事がなかった」
「嫌われているのかもしれないと考えた」
「悲しくなり、次の日から話しかけるのをやめた」

といった流れを確認します。

自分の反応を整理することで、子ども自身が「自分が弱いから苦しい」のではなく、「このような仕組みでつらさが続いているのかもしれない」と理解できるようになります。

考え方の選択肢を増やす

認知行動療法では、考えを無理にポジティブなものへ変えるのではありません。

「返事がなかったから、絶対に嫌われている」

という考えに対して、

・声が聞こえていなかった可能性はないか
・相手も何か考えごとをしていたのではないか
・ほかの日には普通に話せていなかったか

など、さまざまな可能性を一緒に検討します。

一つの考えにとらわれて苦しくなっている場合に、少し柔軟な見方ができるようサポートします。

小さな行動から生活を立て直す

気分が落ち込んでいるときには、何かを始めること自体が難しくなります。

そのため、いきなり「毎日学校へ行く」「以前と同じ生活に戻す」といった大きな目標を設定するのではなく、小さな行動から始めます。

例えば、

・決まった時間にカーテンを開ける
・家の周囲を5分だけ歩く
・好きな音楽を1曲聴く
・家族と一緒に食事をする
・学校の近くまで行ってみる
・好きだった活動を短時間だけ再開する

などです。

小さな達成感や楽しさを積み重ねることで、生活のリズムや活動量を少しずつ取り戻していきます。

問題解決の方法を練習する

子どもが抱えている問題を整理し、具体的な対応策を考える練習も行います。

・何が問題になっているのか
・どの部分なら変えられそうか
・どのような方法が考えられるか
・実際に試した結果はどうだったか

といった手順を一緒に確認します。

友人関係、勉強、部活動、進路、家族関係など、現実の生活で起きている問題に対して取り組むことを重視します。

コミュニケーションの練習

対人関係のストレスが関係している場合には、自分の気持ちや希望を伝える練習を行うことがあります。

相手を攻撃したり、自分だけが我慢したりするのではなく、自分と相手の両方を大切にする伝え方を一緒に考えます。

年齢に応じて、イラスト、カード、ワークシート、ロールプレイなどを活用することもあります。

5.発達段階に合わせたカウンセリングを行います

子どものカウンセリングでは、大人と同じように長時間話し続けることが難しい場合もあります。

そのため、神戸三宮店では、お子さまの年齢や理解しやすい方法に合わせながら進めることを大切にしています。

・イラストや図を使って説明する
・身近な出来事を題材にする
・選択肢から気持ちを選んでもらう
・ワークシートを使って整理する
・実際の場面を想定して練習する
・できたことを一緒に振り返る

自分の気持ちをうまく言葉にできないお子さまであっても、無理に話をさせるのではなく、安心して取り組める方法を検討します。

6.保護者へのサポートも大切です

子どものうつ状態では、本人へのカウンセリングだけでなく、保護者の方へのサポートも重要です。

保護者の方からは、

「どこまで休ませればよいのでしょうか」
「学校へ行くよう促したほうがよいのでしょうか」
「本人に何と声をかければよいのか分かりません」
「ゲームやスマートフォンを制限すべきでしょうか」
「家族としての対応が合っているのか不安です」

といったご相談をいただくことがあります。

カウンセリングでは、子どもの状態や家庭環境を整理したうえで、現在どのような関わり方が適切なのかを一緒に考えます。

必要に応じて、保護者の方のみでご相談いただくことも可能です。

7.保護者ができる関わり方

気持ちを否定せずに聴く

子どもがつらさを話したときには、すぐに解決策を伝えるよりも、まずは気持ちを受け止めることが大切です。

「そんなことで悩まなくてもいい」
「考え過ぎだよ」
「もっと大変な人もいるよ」

といった言葉は、励ますつもりであっても、本人には「分かってもらえなかった」と感じられることがあります。

まずは、

「それはしんどかったね」
「ずっと我慢していたのかな」
「話してくれてありがとう」

と伝えることで、子どもが安心して話せる関係につながります。

無理に理由を聞き出さない

子ども自身も、なぜつらいのか分からないことがあります。

「どうして学校へ行けないの?」
「何が嫌なの?」
「誰かに何かされたの?」

と繰り返し質問されることで、子どもが追い詰められてしまう場合もあります。

すぐに答えを求めず、話せるタイミングを待つ姿勢も大切です。

休息を「回復のための時間」と考える

状態によっては、十分な休息が必要です。

眠ることや何もしない時間も、回復に必要な過程の一つです。

一方で、長期間にわたり昼夜逆転や閉じこもりが続いている場合には、休ませるだけでなく、生活リズムや活動量をどのように戻していくかを検討する必要があります。

休息と活動のバランスは、本人の状態を確認しながら調整することが大切です。

できていることにも目を向ける

うつ状態では、本人も保護者も「できなくなったこと」に注目しやすくなります。

しかし、

・朝、決めた時間に起きられた
・食事を少し食べられた
・家族と会話できた
・短時間でも外へ出られた
・自分の気持ちを伝えられた

といった小さな変化も、改善につながる大切な一歩です。

結果だけでなく、取り組もうとした過程を認めることも大切です。

8.学校や医療機関との連携について

子どものうつ状態には、学校生活、友人関係、学習上の負担、発達上の特性、家庭環境など、さまざまな要因が関係します。

必要に応じて、

・担任の先生
・養護教諭
・スクールカウンセラー
・児童精神科
・小児科
・精神科、心療内科
・地域の相談機関

などと連携しながら支援することも重要です。

学校への登校をどのように再開するか、授業や課題の負担をどう調整するかについても、本人の状態を踏まえて考える必要があります。

すでに精神科や心療内科へ通院している場合には、主治医の同意を得たうえでカウンセリングをご利用いただけます。

当センターでは診断や薬の処方は行っていません。強い希死念慮がある、食事や水分をほとんど取れない、極端に眠れない、日常生活を送ることが難しいといった場合には、カウンセリングよりも先に医療機関への相談が必要になることがあります。

9.相談は早過ぎることはありません

「まだ診断を受けていないから」
「本人が相談したがらないから」
「もう少し様子を見たほうがよいのではないか」

と迷われる保護者の方も少なくありません。

しかし、診断の有無にかかわらず、以前とは違う状態が続いている場合や、家庭や学校での生活に支障が生じている場合には、早めに相談することが大切です。

本人がカウンセリングを受けることに抵抗を感じている場合には、まず保護者の方のみで状況を整理することもできます。

保護者の方が子どもの状態を理解し、対応方法を整理することで、家庭での関わり方が変わり、本人の負担が軽くなることもあります。

よくあるご質問(Q&A)

Q1.子どもがカウンセリングへ「行きたくない」と言っています。それでも相談できますか?

はい。まずは保護者の方のみでご相談いただくことも可能です。

現在のお子さまの様子、学校や家庭で起きていること、これまでの経過などを伺い、どのような対応が考えられるかを一緒に整理します。

無理に本人を連れてくるのではなく、本人が納得できる形で相談につなげる方法を検討します。

Q2.医療機関に通っていなくてもカウンセリングを受けられますか?

はい。医療機関に通院していない方もご相談いただけます。

ただし、症状が強い場合や、医学的な評価が必要と考えられる場合には、医療機関への受診を提案することがあります。

Q3.通院中でもカウンセリングを受けられますか?

はい。精神科や心療内科などへ通院中の方は、主治医の同意を得たうえでご利用いただけます。

薬物療法を継続しながら、考え方や行動、生活の整え方についてカウンセリングで取り組むことも可能です。

Q4.どのくらいの頻度で通う必要がありますか?

お子さまの状態、生活状況、目標によって異なります。

週1回から隔週程度で始め、その後の状態に合わせて頻度を調整する場合もありますが、一律に決まっているわけではありません。

無理なく継続できるペースを相談しながら決めていきます。

Q5.保護者もカウンセリングに同席できますか?

年齢や相談内容、お子さまの希望に応じて調整します。

最初に保護者の方から状況を伺い、その後はお子さまのみで行う、最後に保護者の方を交えて振り返るなど、状況に合わせて進めます。

Q6.オンラインでも子どものカウンセリングを受けられますか?

はい。相談内容や年齢にもよりますが、オンラインでのカウンセリングにも対応しています。

外出することへの負担が大きい場合や、神戸市外・兵庫県外にお住まいの場合にもご利用いただけます。

認知行動療法カウンセリングセンター神戸三宮店のご案内

認知行動療法カウンセリングセンター神戸三宮店では、子どもの気分の落ち込み、不安、学校生活、友人関係、登校に関する困りごとなどについて、認知行動療法の考え方を活用したカウンセリングを行っています。

神戸三宮での対面カウンセリングに加えて、オンラインでのご相談にも対応しています。

本人が相談に乗り気ではない場合や、どのように声をかければよいか分からない場合には、まず保護者の方のみでご相談いただくことも可能です。

神戸三宮店WEBサイト

https://cbt-counseling.jp/office/kobesannomiya/

お申込みフォーム

事前無料相談・カウンセリングのお申込みはこちら

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelm3nMBwOyvwnkhrkihe-APBzNTll2NL4fsPB6b6hHMzC8GA/viewform

お子さまの変化が気になった時点で、相談が早過ぎるということはありません。

「うつかどうか分からない」
「カウンセリングが必要な状態なのか判断できない」

という段階でも構いません。

お子さまとご家族が抱えている状況を一緒に整理し、今できる対応を考えていきます。どうぞお気軽にご相談ください。

この記事の執筆者・監修者

岡村 優希

代表

岡村優希YUUKI OKAMURA
資格
公認心理師、臨床心理士、認定行動療法士
学会
日本認知療法・認知行動療法学会一般社団法人、日本認知・行動療法学会
広島県出身。 広島の私設相談室や医療機関で、うつ症状・不安症・強迫症などに苦しむ方々に認知行動療法を提供してきました。 その後、滋賀県の認知行動療法専門機関や医療機関で、さまざまな困りごとを抱える方々に対して認知行動療法の支援を行い、長浜市ひきこもり支援員としてひきこもり相談や滋賀県スクールカウンセラーとして児童思春期臨床にも携わりました。そして、2022年より株式会社CBTメンタルサポートの代表取締役として、認知行動療法の専門家養成やカウンセリングルームの運営を行っております。
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